お知らせ:

2021年3月30日(火)

新年度開始にあたって

暖かな春の陽射しに包まれ、新年度がスタートしました。今年は昨年と違い、休校中の新学期ではありません。もちろん今年もCOVID-19感染症の拡大は収束していませんが、昨年度はじめの異様な緊張に包まれた雰囲気とは違い、コロナ対応とは言え、卒業式も、入学式も、無事に行われたのではないでしょうか。学校現場のことを何も知らない人が、学校が突然休校になったら、世の中はどうなるのか、子どもたちはどうなるのか、困るのは誰なのかなど何一つ考えずに発した鶴の一声で、右往左往させられました。

学校行事の中止や縮小。休校で遅れた授業時数を取り戻すための夏休みの短縮や、土曜授業の増加。マスクの着用や給食中のおしゃべり禁止。大きな声で歌ったり、ボール遊びをしたり、遊具で遊んだり。子どもたちが大好きなことができなくなったり、制限されたりしました。長い間友だちと会えなかったため、友だちとの関わり方がよくわからなくなって、不安やストレスを感じた子どもたちもいるようです。

2021年2月、文科省は衝撃的な数字を公表しました。2020年の小・中・高校生の自殺者が、前年度を大きく上回り、過去最多となる479人だということです。自ら死を選んでしまった子どもたちの追い詰められた痛みや苦しみを思うと、やるせない気持ちでいっぱいになります。闇の中でもがいている子どもたちにどうしたら手を差し伸べることができるのだろう。479人の子どもたちの後ろには、辛うじて踏みとどまっているもっと大勢の子どもたちがいるかもしれません。子どもたちがストレスを乗り越えて前を向くために、私たち大人に何ができるのか、考え、行動していかなければなりません。そして、それは大人の独りよがりではなく、子どもと一緒に考えることが大切なのではないでしょうか。

昨年4月から「在校等時間」の上限が月45時間、年間360時間と法的根拠のある指針になりましたが、長い休校期間を取り戻すための土曜授業の増加や夏休みの短縮は、子どもたちだけでなく、教職員をも疲弊させました。長期休業期間中に「休日のまとめ取り」を行うことができる「一年単位の変形労働時間制」は、そもそも導入できる前提条件が整っていないのです。昨年度の短い夏休みは、土曜授業の振替等で、年休もあまり使えなかったのではないでしょうか。いくら時間外労働をしても残業代も出ない教員の仕事量を、まずは減らしましょう。せめて、上限ガイドライン以内に仕事を終えることができるように。もちろん持ち帰り仕事もしなくて済むように。教職員の「働き方改革」の研修が行われていますが、研修ビデオで語られるのは、仕事の効率化ばかり。それだけで、長時間労働が解消されると考えているのでしょうか。35人学級が動き出しました。長い間組合が要求してきた30人以下学級に一歩近づきました。もちろん学級の子どもの人数が少ないほうがいい。それは間違いありません。でもそれだけでは、教員の持ち時数が減るわけではありません。小学校教員の持ち時数を減らし、持ち授業時数の上限設定を決めたり、中学校の部活動の負担を軽減し、ゆとりをもって仕事ができるようにしなければ、本当の意味での働き方改革にはならないはずです。 今後も人を増やし、仕事を減らすよう求め、安心して働ける学校にしていきましょう。

執行委員長  外山 理佳

カテゴリ:お知らせ