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2015年9月22日(火)

「安全保障関連法案」の強行採決に断固抗議する

「安全保障関連法案」の強行採決に断固抗議する

9月19日未明、集団的自衛権の行使を容認する「安全保障関連法案」(いわゆる「戦争法案」)が、参議院本会議で与党の強行採決によって可決・成立した。憲法9条を空洞化させ、戦後70年にわたって守られてきた「専守防衛」の枠組みを超え、日本の領土ではなく、海外での武力行使を可能とするこの法案に、私たちは強く反対し、廃案を求めてきた。国会における自民党・公明党の圧倒的な数の力に押し切られたとはいえ、この法案を成立させてしまったことは痛恨の極みである。

 2012年12月に誕生した第二次安倍内閣は、ここに至るまで、着々と「戦争のできる国づくり」をすすめてきた。13年には、「国家安全保障会議(日本版NSC)」を発足させ、多くの反対を押し切って「国民の知る権利」を制限する「特定秘密保護法」を強行成立させた。さらに、昨年4月には、「武器輸出三原則」を見直し、「防衛装備移転三原則」を閣議決定し、武器輸出を解禁した。また、昨年7月には、歴代内閣が「自衛権の範囲を超える」として「憲法上出来ない」としてきた「集団的自衛権の行使容認」を閣議決定した。こうした決定を安倍内閣は、数の力を背景に強引に推し進めてきた。今回の「安全保障関連法案」成立に至る過程も、また同様だった。

 6月の衆議院特別委員会での強行採決に始まり、95日という例のない国会の会期延長をしたうえで、7月16日に衆議院を通過させた。「60日ルールによる再議決」を見込んでのことである。

 最後には、数の力にものを言わせた結果となったが、安倍首相のもくろみ通りにいかなかったことも事実である。4月に「日米防衛協力の指針(ガイドライン)」を、戦争法案成立を前提に再改定し、国会審議も始まらぬうちにアメリカ政府に「この夏までの成立を約束」していた。しかし、6月の衆議院憲法調査会での憲法学者3名による「集団的自衛権の行使は違憲」との発言によって、世論の動向は大きく変わり、学者・文化人はもとより、さまざまな団体や市井の人々が、「戦争法案反対」の声を上げはじめた。学生団体「SEALDs(Students Emergency Action for Liberal Democracy – s)」(「自由で民主的な日本を守るための、学生による緊急アクション」)をはじめとする若者の行動は、「安全保障関連法案」反対の運動に大きな力をもたらした。さらに、高校生や母親たちも自らデモや集会を企画し行動を始めた。こうした動きが8月30日には、国会周辺を12万人が取り囲む大集会を成功させる原動力となった。国会周辺をあれだけの人々が埋めたのは、1960年の安保闘争以来である。こうした大きな世論のうねりが、野党を支える力となり、法案への厳しい追及と廃案を求める徹底抗戦につながり、与党の横暴・強権ぶりが国民にさらけ出された。

 私たち東京教組は、日教組・平和フォーラム・連合に結集し、全国の仲間とともに、数々の集会やデモに参加し、「戦争をさせない全国署名2015」の3,000筆を超える集約や議員要請行動をはじめとして、様々なとりくみを行ってきた。9月に入ってからは、緊迫する国会情勢を受けて、連日国会前に座り込むと同時に、集会には多くの組合員が集まった。今こそこうした団結の力を、次につなげていかなくてはならない。この怒りを持ち続けなければならない。若者の行動や、連日の行動の中での組合員の連帯感は、希望の光である。私たちは「教え子を再び戦場に送るな」のスローガンの下、安倍政権の打倒と、「戦争法」の廃止を求めるとともに、来年7月に予定されている参議院議員選挙において、那谷屋正義(全国比例)、斉藤嘉隆(愛知)、水岡俊一(兵庫)の必勝に向けて全力でとりくむ。

2015年9月19日

東京都公立学校教職員組合執行委員会

カテゴリ:憲法