7月13日、2022年度教育予算要求書を都教委に提出しました。 主な要求は、以下の通りです。
東京教組 2022年度教育予算要求書(抜粋)
Ⅰ 学級編制に関して
35人学級が小学校3年生以上に適用されるようになる来年度以降、これまでの加配措置を減ずることなく実施できるよう、加配定数の増加を国に求めると共に、新たな加配が付かない場合に備え、都独自の予算で35人学級に対応した加配の予算を計上すること。(重点)
Ⅱ 制度・政策に関して
社会科見学のバス代の公費負担化など学校行事に関わる私費負担を減らす施策を進めるよう、バス代の私費負担の現状を調査した上で、区市町村に財政支援を行うこと。(重点)
2.教職員の多忙化解消について(重点)
①時間外在校等時間の各地区・各学校の実態把握を常態的に行うこと。
②「出退勤管理」のシステムについて適正な管理が行われているか調査を行うこと。
➂部活動について、引率の可能な部活動指導員の配置をさらに推進すること。
④ 部活動の実施においてガイドラインや感染症対策のための制限が守られていない地域が多く存在する。早急に実施状況を調 査し、都教委自らが示したガイドラインを徹底させる施策を行うこと。
⑤大きな負担となっている部活動について、特別勤務手当を減額しないこと。(重点)
⑥ 学校徴収金を教員の業務としない為のシステムの導入について、引き続き財政支援を行うとともに、先行的に実施されている地域の運用実態の問題点を調査すること。導入された地域について、教職員の負担増とならないよう支援策を行うこと。
⑦ スクールサポートスタッフについて配置を促進・増員すること。
⑧ 必ずしも学校を通す必要のない依頼・調査・募集について、保護者の携帯端末を利用するなどして学校が仲介しないで依頼・募集をするシステムを構築すること。(重点)
5.学校で働く、非常勤教職員、臨時教職員等について
③非常勤教員制度は、定年退職後の働き方の選択肢となってきた経緯に鑑み、希望者全員が任用されるだけの予算を確保すること。(重点)
Ⅲ 定員増関係
小学校の専科教員の配置基準を変え、増員を図ること。また、専門性の高い教育をすすめるため英語や理科専科教員の全校配置を目指すこと。(重点)
端末導入支援員が都独自の予算で1校に1名の配置になるはずが、各地教委段階で1か月に数日しか配置されていない実態がある。各地教委の支援員の配置状況を調査し可視化すること。(重点)
Ⅳ労働時間短縮・休暇制度改善に関して
「時差勤務制度」について、15分、30分、60分のそれぞれ前後6パターン全て認められるよう、勤務管理のシステムを改善し区市町村に提供すること。特に15分単位の取得について、今後も継続して認めること(重点)
Ⅴ 子どもの権利条約の具体化に関して
「教育システムが過度に競争的であり子どもたちから、遊ぶ時間や、体を動かす時間やゆっくり休む時間を奪い、子どもたちが強いストレスを感じている」という子どもの権利委員会の勧告に鑑み、年間授業時数の余剰を過度に確保し、点数学力を競い合う姿勢を改め、過度に個人の権利を侵害する校則を改めるよう促すためのリーフレット等を用いた子どもの人権保護キャンペーンを行うこと。(重点)
性別による差別意識を助長させる男女別名簿の弊害を周知し、東京都の全小中学校で性別で分けない名簿となるよう、推進施策をおこなうこと。(重点)
差別解消法の趣旨に則り「障がい」のある子どもがすべての場で「合理的配慮」を保障される制度を構築すること。また、普通学校にすべての子どもを在籍させ、ニーズに見合った教育を提供する包括的な「インクルーシブ教育」を推進し、「障がい」児と「健常児」が共に学び合う教育を推進するために必要な人的配置を行うこと。(重点)
Ⅵ リプロダクティブ・ヘルス・ライツと家庭責任の保障に関して
子どもの看護休暇について、子ども一人につき10日間にすること。また、対象児を、義務教育修了までとすること。(重点)
少子化対策のため、長期の不妊治療に対する特別休暇を新設し、不妊治療の負担を援助する制度を検討すること。(重点)
Ⅸ 新型コロナウィルス等感染症対策について
今後の感染症流行に対応するため、1クラスの教室面積に対する望ましい人数を目標値として設定し、目標が実現できるよう長期計画を立てること。(重点)
要求書の詳細については、組合員のページをご覧ください。