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2014年7月9日(水)

都議会野次に対する抗議及び要求の決議

2014年6月18日、東京都議会本会議で、みんなの党の塩村文夏議員が、女性の妊娠・出産への都の支援体制について一般質問をしていた際、「自分が早く結婚した方がいい」「産めないのか」などといった野次を、自民党都議席の男性から浴びせかけられました。23日自民党の鈴木章浩都議は、「早く結婚した方がいい」と言ったと認め、謝罪しました。しかし、その他の野次については、都議会が全容解明に取り組まないまま、6月25日に都議会は閉会しました。
 この事件は国内外に大きな波紋を広げています。
22日までにガーディアン、ウォール・ストリート・ジャーナル、ロイター通信、CNNといった海外メディアが批判的な論調で報じました。
国内では「都議会ヤジ処分」を求めたネット署名に約9万件の賛同が集まりました。これは、女性差別問題にたくさんの人が悩み、不満に思っていることの表れだといえます。都議会に自己浄化能力がなければ、多くの都民の信頼を失うことになります。
今回の野次の背景には、日本の社会的文化的背景があります。それは高度経済成長の頃からの、男性は外で長時間労働をし、女性は仕事も育児も家事もするのが当たり前という意識です。結婚や出産がなかなか出来ないのは、女性への負担が大きいことが原因の一つです。出産は女性が担っても、仕事や育児や家事は両性で担うものという意識に変わらなければなりません。少子高齢化に対し、妊娠・出産を巡る都の支援体制を作ることは重要です。都議会議員こそ男女平等の意識をもち、政策をつくらなければなりません。
 また、一部報道では、野次の発言者捜しをして、個人の責任で終わらせる動きや、女性都議の過去を暴いて個人の問題にすり替える動きがみられます。野次問題の本質は、結婚や出産は個人の自由により選択されるべきだという認識が、都議会全体に欠落していたことです。
東京都は「セクシュアル・ハラスメントの防止に関する要綱」に基づき、被害に遭った職員のプライバシーに十分配慮して事実関係を調査し、セクハラの事実が確認された場合は、加害者への懲戒処分も含めた措置を取るとしています。都民の模範となるべき立場の都議会議員にも適用すべきです。
 また男女雇用機会均等法は、雇い主は性的な言動で職場の環境が害されないように必要な措置を取る義務があると定めています。都議会は今回の性差別を見逃さず、今後も性差別をなくすべきです。

 私たちは、以下のことを都議会に強く求めます。
(1)都議会本会議内で女性差別発言をした都議会議員を特定し厳正に処分すること。
(2)都議会にも「セクシュアル・ハラスメントの防止に関する要綱」を適用すること。
(3)都議会議員は男女平等や人権尊重の意識をもち、二度と女性差別の発言を許さず、議会を運営し政策をつくること。
(4)男女共同参画推進本部決定に基づき、2020年までに都議会議員のうち女性議員の占める割合を3割にすること。

以上決議します

2014年7月8日
東京都公立学校教職員組合 女性部委員会 

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