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2015年1月1日(木)

あけましておめでとうございます。

富士 羽生結弦の爽やかな笑顔と安倍首相の醜悪な笑顔が際立った年の瀬でしたが、2015年、新しい年がスタートしました。
 既視感ではないですが、一昨年も同じような思いで元旦を迎えたことを思い出しました。年末の総選挙で安倍政権が復活し、元旦を迎えたのが2年前でした。この2年間、安倍政権は暴走に次ぐ暴走を繰り返して国民の不安を招いてきました。
 2年前の総選挙で安倍総裁は「原発依存を低下させる」と言いながら、総理になると原発再稼働や輸出に力を入れ始めました。「アベノミクスは景気を良くする」と言ってきましたが、この2年間株価は上がりましたが、実質賃金は下がり、景気は低迷しています。アベノミクスの失敗は明らかです。それでもさらに「日本を企業が最も活動しやすい国にする」として労働者保護ルールを破壊しようとさえしています。「一億総中流」といわれた日本は、今や貧困と格差の国となっています。
 そして、安倍首相がもっとも力を入れているのが「戦後レジームからの脱却」です。強行採決による特定秘密保護法の制定や国会論議さえほとんど無いままに行われた集団的自衛権行使容認の閣議決定、教育委員会制度の改悪と道徳の教科化など、「戦争の出来る国」へと強引に引っ張っていこうとしています。
 しかし、残念ながら、結果は戦後最低の投票率とはいえ、自民、公明両党の大勝でした。安倍政権が信任された事実を私たちはしっかりと受け止めなければなりません。おそらく安倍首相は「国民の信を得た」とばかりに、安全保障問題もエネルギー政策もスピードを上げて突き進むことでしょう。選挙中は主張してこなかった「憲法改正」についても、投・開票日の記者会見の席で自らの手ですすめることを公言しています。
 正義と知性が欺瞞と暴力に敗れた歴史は、それほど昔の出来事ではありません。勢いにのみ込まれ、国民が気付いたときには遅かったと言うことも、歴史には多々あります。くり返さないためには、正義と真理だけでは足りません。私たちは、それを「伝えることば」を持たなくてはなりません。紡ぎ出すことばで、一人でも多くの方たちに思いを伝えていきましょう。
 また、子ども達の未来に責任を持つ私たち教職員組合は、安倍首相の言う「この道」を子ども達に歩かせるわけにはいきません。私たちは、どのような状況であっても、子どもの実態に向き合い、その心に寄り添い、一人ひとりの子どもの尊厳に基づく教育をすすめていかなくてはなりません。
 東京教組は、日教組に結集する全国の仲間とともに本年も全力でとりくむ決意です。そして、そのためにも、最大・最優先の課題である組織拡大に引き続き組織の総力をあげてとりくみます。
 秘密保護法の撤廃や集団的自衛権行使容認閣議決定の撤廃、「原発ゼロ」、貧困と格差の解消などのたたかいは、新年に引き継がれました。下を向いてはいられません。組合員の皆さん。職場で働くすべての仲間と手を携えて、東京教組の旗の下で、ともに頑張りましょう。

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