HOME ニュース

ニュース

2016年2月29日(月)

「教員の働き方」と「時間管理のあり方」を問う!

「教員の働き方」と「時間管理のあり方」を問う!
―1日の労働時間約12時間、持ち帰り仕事約1時間、睡眠時間約6時間―

2月2日に連合総研(連合総合生活開発研究所)によるシンポジウム『「教員の働き方」と「時間管理のあり方」を問う!』が開催されました。このシンポジウムは、連合のシンクタンク=連合総研が行った「教職員の働き方・労働時間の実態に関する調査」(速報)による問題提起を毛塚勝利法政大学大学院客員教授が行い、その後、研究委員会委員(樋口修資明星大学教育学部教授、油布佐和子早稲田大学教育・総合科学学術院教授、青木純一日本女子体育大学体育学部教授、青野覚明治大学法学部教授)の方たちの専門分野からのコメントで構成されました。

小・中学校教員の一日平均労働時間は約13時間

調査結果によると、小学校教員は平均で午前7時29分に出勤し、午後7時11分に退勤。学校外で1時間9分働いていました。中学校教員は午前7時23分出勤、午後7時38分退勤、学校外労働は1時間6分でした。従って、持ち帰り仕事を含めて、小学校教員の一日平均労働時間は12時間51分となり、中学校教員では13時間21分となります。  連合総研が、07年に実施した労働者全般の調査では、一日平均労働時間は9時間15分となっており、06年度の文科省の調査でも示されていましたが、いかに教員が長時間労働を強いられているかが明らかになっています。そして、その原因が、学校における出・退勤時刻管理のあいまいな実情にあることも指摘されています。出退勤時刻を把握していない管理職が、小学校で16.8%、中学校で20.9%となっています。  また、「所定勤務時間を知らない」と回答した人が、小学校47.2%、中学校49.3%となっており、約半数の教員が所定勤務時間に対する正しい認識が欠けていることも明らかになりました。特に24歳以下に限ると「知らない」が61.47%となり、初任者研修などで服務義務などは厳しく行う反面、権利についての研修が行われていない実態がうかがえます。

平日の平均睡眠時間は約6時間、読書時間は約14分

勤務日の1日平均睡眠時間は、小学校が6時間4分、中学校が6時間3分となっており、労働者全般の7時間4分と比べると1時間も短いことが分かりました。しかし、驚くのは休日の1日平均睡眠時間です。労働者全般が9時間16分なのに対して、小学校7時間25分、中学校6時間52分と2時間もの差に広がります。おそらくこれは土曜日授業や部活動など、休日も学校に出勤する傾向が強くなっていることを示しているのだと思われます。  こうした労働・生活の実態の中で、勤務日1日平均の読書時間は(厳密な比較はできないものの)労働者全般が35分であるのに対して、小学校14分、中学校13分。休日では、労働者全般が1時間9分に対して、小学校42分中学校32分と差が広がります。教員は、ワーク・ライフ・バランスが大きく崩れ、勤務日はおろか休日でも仕事の占める比重が大きいことが分かります。

負担を感じる業務は小・中ともに「保護者・地域からの要望等への対応」

負担を感じる業務については、「保護者・地域からの要望等への対応」が小・中ともに80%を超えて一位となっており、二位も小・中ともに「国や教育委員会からの調査対応」となりました。三位は、小学校が「成績一覧表・通知表の作成」となり、中学校では「児童・生徒の問題行動への対応」でした。  「他の職員・スタッフに移行すべき業務」では、小・中いずれも一位が「学校徴収金未納者への対応」で、二位が「国や教育委員会からの調査対応」でした。

連合総研は「教員の健康悪化や資質向上の機会不足を招き、教育の質の低下につながる恐れがある」として、長時間労働の改善を求めています。今回は「速報」の報告でしたが、今後さらに分析、検討が行われ、答申と提言が出されることになります

カテゴリ:ニュース